「なんか食べたいもん頼め」

聖也が私の前に出したのは・・・

メニュー。

『え?』

「食べてないだろ、好きなもん食べろ」

『いいのか!?』

「は?」

『食べたいだけ食べていいのか!?』

「そんなこと言ってないだろ」

『ちっ』

「ふっ・・・冗談だ。食べたいだけ食べろ」

『まじっ!?』

「あぁ」

聖也が笑った・・・。

ついつい見とれてしまう。

「さっさと頼め」

『あっ!はい・・・』

私は1杯飲みたい気分だったので・・・

『日本酒!』

と言ってみた。

聖也は・・・

「お前16歳だろ?そんなもん飲めんのかよ・・・」

何回か、やけで飲んだことはある。

『あぁ!』

「しょうがねぇな・・・」

聖也はいつの間にか部屋の隅っこにいた店員さんに

「日本酒2本と・・・『おつまみ!』

「頼む」

「はい。分かりました。少々お待ちください」

店員さんはそう言って出て行ってしまった。