『愛瑞、私帰るな』

「えっ?あ、うん。分かった」

分かっちゃったのね・・・?

愛瑞は匡に私のことについてくわしく

教えてあげるらしい。

『じゃ、お先に』

私はそう言って部屋を出て外に出た。

そしてタクシーを呼ぼうと思ったら・・・

「おい」

無視。

「おい」

何なんだよ・・・。

「ひかる」

『なんだよっっ!』

思いっ切り振り向くと

予想通り聖也の姿。

「飯、付き合え」

それだけ言うと私の腕を持ち歩き出した。

『え?ちょっ------』

聖也はズンズンと歩いて行く。

『おい!私は帰りたいんだよ!』

「・・・」

『聞いてんのか!?』

「ちっ」

私の言葉は舌打ち1つで片づけられた。

「ここだ」

ようやく立ち止まった聖也。

目の前には・・・

『酒屋?』

「入るぞ」

返事を聞かずに入っていく聖也。

私は・・・入るしかなかった。

聖也の後を着いて行くと・・・

なぜか・・・座敷の間にいた。

「座れ」

『は?』

「そこ座れ」

聖也が指差したのは、聖也の真正面の席。

まぁ・・・そこしかないよな・・・。

ここの部屋、2人用・・・みたいだしな。

しょうがない。座るか。

私は素直に座った。