「お前痩せたな」

『は?』

そんなことが分かるのか?こいつは・・・。

むしろ

『変態・・・』

「てめぇ」

聞こえていたらしい。私の呟き。

「てゆーかよー・・・親心配してなかったか?」

『え?』

「前遅かった・・・だから」

こいつには言ってもいいだろうか?

信用してもいいよな・・・。

『悪ぃな聖也・・・私1人暮らしなんだ』

それを言った途端、聖也は眉間にしわを寄せた。

「あ?」

『悪ぃな言ってなくて』

「お前・・・」

『ん?』

「早く言えよっ!」

怒鳴られた・・・いや・・・怒られた?

『何でさ?』

「・・・親はいるのか?」

『いる・・・パリに』

「海外じゃねぇか・・・」

『そうだけど?』

「寂しくねぇのかよ」

『慣れたなっ』

クシャッと笑って言ってみせると、聖也は口元を緩めて

「お前らしいな・・・」

そう言ってくれた。