『何で・・・ッ』

押せないボタン。

そうしているうちに着信音が消えた。

でもまたすぐに・・・

♪~♪~♪~

聖也からだ・・・。

私は涙を押しこらえながらボタンを押した。

「ひかる・・・」

『な・・ん、っだ』

聖也の声を聞いてまた溢れ出す涙。

「泣いてんのか?」

『・・・・・ッッ』

「おい・・・」

『お前のせいだ、馬鹿ヤロー』

「ちっ・・・下りて来い」

『へ?』

「外に来い」

そう言って切られた。

ま、まさか!

私はそのままの服で部屋から飛び出した。

裸足のままで・・・。

急いで外へ出ると・・・・・・・

『・・・ッ』

車に寄りかかった聖也。

「お前、裸足・・・」

私は足のことなんて気にせず聖也に抱きついた。

聖也は驚きながらも、私をしっかりと支えてくれた。

『せ・・いや・・・』

「ん?」

上からいつもより優しい声が降ってくる。

『聖也・・・・・ッ』

「ひかる?」

名前を呼ばれて我に返った。

『あっ悪ぃな!なんか・・・』

「ひかる・・・」