「お、花梨っ!!」
「直宏…」
待ち合わせの場所に直宏はもういた。
「直宏…なんで、手ぶらなん?」
「あれ、言ってなかったけ…俺は行かんよ??」
「…言ってないわ!アホ!!」
直宏が目を見開いて口の前に人差し指を立てる。
あたしは、はっとして口に手を当てた。
忘れてたようだけど、今は真夜中。
深夜2時。
「…だから、取り合えず花梨だけ車で東京へ送ってやる言うとるんや。」
「直宏は…どうするん?」
「…今、家が大変な事になってる。」
直宏は俯いた。
「聞かん方が、ええやろ?」
「ごめんな、一緒に行けんで…」
「ええよ、あんたはあたしの彼氏やないし。」
そう言って笑顔を見せたら、直宏も笑ってた。

