ＮＯ ＴＩＴＬＥ

「…ふ、うぁ…うわあぁぁんっ」

「花梨ちゃんっ」


壊れたように泣きじゃくるあたしを沙雪さんは強く抱き締めた。



「もぅやだ…うぅ…何もかも、消えちゃえばいいんだ!!」

「花梨ちゃん、大丈夫だから…ね、花梨ちゃん…」

「〜…っ、うるさいっ!!」


ドンッ


気づいたらあたしは沙雪さんを突き飛ばしていた。


「ぁ…あ…嫌、ごめんなさ」

情緒不安定。

今のあたしにはこの言葉がぴったりだろう。


「ぐすっ…も、死にた…」

「花梨!!」


ビクッ



初めて沙雪さんに呼び捨てをされて、あたしは肩をびくつかせた。