華恋≪完≫


新side

「なぁー、知ってっか?この高校の噂」

「はぁ?んなもん知るわけねぇじゃん」


ってか、そんなのどっから調達すんだ?


俺は…、川島新【カワシマ シン】

白龍高校【ハクリュウ】の一年生
……って言っても、今日が入学式なんだけどさ。


「冷たいなー、新くんわぁ……」


そして、俺の隣でギャイギャイうるさいのが

―――篠崎陸哉【シノザキ リクヤ】

全てにおいて、完璧な野郎で。
(性格は除く)

中学からの付き合いになるけど……正直、未だ俺はこいつを掴めていないと思う。
なんか、考えてること訳分かんねーしな

今だって、いきなり噂とか言ってっしよ……


「実はさ、白龍って……美男美女を取りたがるんだってさ」

「……で?」

「だから、火海里が受かったんだなー。って納得しちゃってさ?……だって火海里、相当バカじゃん?」

それ、軽く失礼だけど……

あ?……ってことは、もしその噂がマジだったら


「受験勉強、した意味ねぇじゃん」

「いや、そんなことはどうでもいいんだ……、可愛い子が、この学校にはいっぱい居るってことだよ!!」


なんだよ、そんな事か……。