華恋≪完≫


「………はぁ―」

わかんねえ。
あいつの気持ちも、抱えてる何かも

「鈴…」

痩せたなと思う。
久しぶりに軽く腕に触れたけど、
俺の知ってる鈴じゃない

なんで、どうして


いくら考えても、いつまでも答えのない疑問。


それを、去っていった廊下を見ながら
ぼんやりと

「っあ!」


やっべ、親父んとこ行かなきゃ。


この日起きた、出来事の…線が繋がったとき、
なんで勘づかなかったのかと、ひたすら後悔したんだ。