華恋≪完≫


なにしてんだよ。

なんで……なんで。



泣いてるんだよ…。

平気そうなフリして、全然平気じゃねーじゃん……

嘘つくなよ。
そうやって、自分で全部抱えこんで
きっと、いつか…壊れてしまう。

ゆっくり、ゆっくり近付く
彼女の前に立ったとき、やっと気付いたのか
顔をあげる

「……………」

俺と目が合ったとたん、乱暴に涙を拭いて
どこかに行こうとする

もちろんその顔は、無表情。

「無理してんじゃねーよ!!」

「………」

「誰でもいい、人に頼ろうとなんでしないんだよ!」

「………」