「鈴蘭?」

「ん?」

「学校に、イケメン居たー?」

「へっ、何それ」

もしかして、あなたゲ―――…

「いやいやっ、ゲイとかじゃなくて!鈴蘭が気になる奴…居たのかなって思って」

「あー…そういうことか…」

「……(思ってたのかよ!)」


イケメン……かぁ。
疾風意外、興味ないよ!

……なんて、口が裂けても言えないしな。

あっ!

「あたしの、隣の部屋の人…結構人気あるみたいだけど?」

ってか、あなたはそれを聞いてどうするんですか。

「ふーん。隣、ねぇー……」

あれ?疾風……怒ってる?

「はや…」

「あっ、やべ。練習戻らねーと……じゃあな!また連絡する!」

「う、うん。分かった…バイバイ」


規則的な機械音を鳴らす携帯。
さっきまでは…疾風が隣にいるみたいで楽しかったのに…


「疾風……会いたい。」