「…うっせぇよ」 「なんか思い出すな―…中学生だった新のこと」 「向日葵。それ以上言うなよ?」 「あっ…ごめん」 二人はこんな言葉を交わしていて火海里がそんな二人を横目に見てたなんて、照れていたあたしには分からなくて。 やっと掴んだ幸せ。 だけど、すぐそこに黒い影が近付いて来てたなんて知らずに… 季節はだんだんと、夏が迫ってきていた。