「そうね。さ、どうぞ?えっと…」 「花崎鈴蘭です」 「鈴蘭ちゃん、可愛い名前ね。…ピッタリだわ」 「そんな…。名前負けしてるんです、あたし」 「そんな事ないですよ、鈴蘭先輩は可愛いです」 さっきまで、俺に向けてた視線を外して席についた弟。 その背中を見ながら、俺は… 「(あ、名字で呼んでんの俺だけじゃん)」 …なんて、悠長に思っていた。