いつから... あたしの一歩先を 歩くようになったのかな...。 その言葉を聞いて あたしはすごく救われた。 「陸...」 言われた通り あたしは陸の方へ向きを変えて 一瞬だけ目を合わせて 涙のたまっている目をほそくして 涙を流しながら笑ってみた。 「ありがとう」 キュッと陸の背中に手をまわして 距離を縮めた。 ふと上を見ると 陸は唇を噛んで 目線をそらした。 何人もの女の子と 付き合ってきたくせに なぜか顔を真っ赤にしていた。