「あぁ、香純(カスミ)のことか。」
さっき泣きながら
逃げて行った子の名前は
香純ちゃんっていうんだ...。
「いいって、もう。」
「え...」
「...こいつの代わりなんて...いるわけない。」
「え...?なに?聞こえないよ」
うぐっ...。
いきなりあたしの口を塞いで
「お前は知らなくていーんだよ。」
と意味深な発言をした。
く...苦しいんだけど...。
「じゃあ...なにから教えてほしい?」
やっと口が解放された。
でもなにから...って......。
どうしよう。
それすらもわからない。

![出会いは密室で[完]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.787/img/book/genre1.png)