トクン―――――――――――
なんかこの距離...
落ち着かないなぁ……。
あたしの目の前には
陸の鎖骨。
いつのまにこんなに大きくなって...。
「教える前に、条件。」
「え...?」
条件って...
陸の事だから
すごくいじわるなこと...。
「昨日のあの羊のストラップ、
毎日見えるとこに付けとけ。」
「へ...?」
「あと。俺の勉強を見ること。」
それだけ?
「わ、わかった...」
了承すると、
「いい子いい子」となだめてきた。
トクン...トクン......。
頭をなでられたとき
あたしの鼓動は
心地よいリズムを叩いた。

![出会いは密室で[完]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.787/img/book/genre1.png)