すると女の子は
申し訳無さそうに


あたしを見て


「この人は…誰?」


と陸に訪ねた。


「ただの幼なじみだけど。」

「ほんとに?」

「は?」

「本当はその人のこと、好きなんじゃないの?」



いまにも
泣き出しそうな声で言う女の子。


この子…

陸のこと……。



「めんどくさい。」

陸はとうとう
口にしてしまっていた。


「り、りくっ!」


あたしは陸の言葉を
阻止しようと

口をおさえようとしたものの


片腕が不自由で
身体がうまく動かせない。