いまだ廊下にいる

あたしたちに
教室の窓から視線を注いでいる人たち。


ほとんどは女の子。



その子たちに向かって

先輩は口を開いた。




「椎奈ちゃん。昨日から俺の彼女だから。」


‥‥‥。



ぼっ。


数秒たって
やっと理解したあたしは


顔を覆い隠した。



その瞬間。



「「えーーっ?!!」」


悲鳴とも言えるような
女の子たちの声が

そろって聞こえてきた。