凛ちゃーんっ…!!
心の中で叫んで
目で訴えると
凛ちゃんは
これでいーの。
といわんばかり
満面の笑みを浮かべる。
「で、結局相手は??」
「そーそー、今まで恋愛とかよくわかんないーって
言ってた椎奈が、誰を好きなのか、気になるじゃんっ。」
ど…どうしよう…。
なんて答えればいいんだろう…。
するとそのとき
クラスの扉がゆっくり開かれて
あたしの名前を呼ぶ
優しくて低い声が聞こえた。
「椎奈ちゃん…いる?」
「キャーーッ!日向先輩っっ。」
「えっ、蒼井先輩…??」
周りでキャーキャー
はしゃぐ女の子たちの中で
あたしもパッと立ち上がった。

![出会いは密室で[完]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.787/img/book/genre1.png)