そんなとき


あたしは
毎回、陸を訪ねた。


もちろん
うちの親を

すごく慕ってくれてる
陸に、本当のことは話せなかったけど


陸はいつも
黙ってあたしを家に入れてくれた。


けど




そのひはたまたま

陸は中学の部活で、
留守だった。



あたしは


そのときだけ居場所に迷った。



凛ちゃんに電話をしても
繋がらなくて



その日はなにもかも
最悪だ…って思い込んで、

近くの公園のベンチに
ぽてんと座っていた。