「椎奈っ、陸くんっ、
ケーキできたわよー!!」
お母さんは
オーブンから
手作りのシフォンケーキを
取り出して見せびらかした。
「へ...??あっ...........。」
そういえば今日って...。
「おばさんこれ、手作り?」
陸はいつの間にか
オムライスを食べかけの
あたしのそばに来て、
キッチンにいる
お母さんに話しかけていた。
「そうよ~、椎奈の17歳の誕生日だもんねっ」
そうだった。
あたし
誕生日だったんだ.......。
「はやく食べちゃってよー?」
「へっ?」
「オムライスっ。」

![出会いは密室で[完]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.781/img/book/genre1.png)