「椎奈ちゃん?」

「.......っ、あ、ごごごめんなさい」

知らない間に

あたしは
先輩のことをじーーっと

みつめすぎていたみたいで、、、。




恥ずかしー.......。

視線バレバレだったなんて......



「.......椎奈ちゃんは...、俺のこと...どう思ってる?」



言わなきゃ―――


自分の気持ち。

“あのとき”生まれた
ちいさくて、切ない気持ち.......。



「あたし...好きです。」

「えっ...」

「..................好きです、先輩。」



5月の下旬
少し匂う梅雨の予感。

その日はあたしの誕生日。



誕生日のプレゼント
いま一番ほしいのは


先輩のその笑顔です。