『リュウジ…ゴメンね、もうあなたと一緒にいられない…』



私は今日
この男から…闇から逃げ出す



自分の体に巻き付けられたリュウジの腕を解き
必要最低限の荷物を持って静かに家を出た



『はぁ…はぁ…はぁ…』



走って走って走りつづけた

いつリュウジが起きて探しに来るのかわからないから

もう、あんなところには戻りたくない

私は無我夢中で走った