妻から、愛犬が急死したと電話があって

僕は車を飛ばして、大急ぎで家に帰った。

11月の冷たい雨の降る夜更けだった。

僕が家に帰った時、ミックの亡骸は

まだほのかにあたたかかった。

泣き疲れた妻が風呂に入った後

僕はリビングで、ミックとふたりきりで

ミックの体に頬を寄せて

泣きながらこんなことを呟いていた。


僕の言葉は君に届いただろうか?