「待ちや!斎藤はんの相手はわいがする!

昨日の事もあるんや。

逃がさへんで~」


「「「「「「「「昨日の事?」」」」」」」」

「………」

斎藤以外の全員が、不思議に思い、斎藤を見ると顔を赤くして黙っている。


「せや!!

昨日、薄着の紅妃はんと、斎藤はんが!

風呂場の前の床で抱き合おて…

わいは認めへんでッ!!」


ビシッと指を指して断言する山崎にもびっくりだが、過去から考えると斎藤の積極的な行為にもびっくりだ。


「…ふーん。

一君そんな事したんだ…」


斎藤の背後で、爽やかな笑顔に真っ黒なオーラを醸し出した沖田が立っていた。


「山崎さん、私も殺るよ!」

「フッ!!沖田はんには負けへんでッ!!

わいが殺るんや!」

「2人とも…やるの字違うぜ?」

「左之、今入ったら死ぬぞ」

「そうだよ。ぱっつぁんの言う通り」


3馬鹿の小さな制止も聞かず、2人は斎藤にジリジリ近く。

「頑張って!斎藤君」

「源さん、楽しげだね」

近藤と井上は笑顔で若者を応援していた。

「へぇ…あの斎藤君がねぇ…」

「…。

すまねぇ、山南さん。試合はまた今度で…


斎藤ー!!!」


そして、紅妃が戻ってくるまで、斎藤は沖田と山崎の攻撃から逃げ回り、鬼の追求からも逃げ回った。
懐かしい騒ぎに、皆笑い合ったのだった。