それから、会社や近状の話しで盛り上がり、原田や永倉も近藤に馴染み和やかに話していると、突然紅妃が立ち上がった。


「…ッ!!

どうした?紅妃」

斎藤は、紅妃の様子のおかしさに気がついた。

「…チッ。

すまないが、呼び出されてしまった。


しばらく消える…」


消える…と言った瞬間、紅妃の身体は、霧のように霧散し消えた。


「「「「「「「「「紅妃ッ!!」」」」」」」」」


残されたのは男達だけだった。

全員が慌てるなか、一喝がとんだ。


「落ち着け!!」

近藤の一喝は過去のように、懐かしく、頭が冷静になる。


「紅妃殿は、『呼び出された』んだ。

戻ってくる。

少し待とう?」


全員が少しソワソワしつつも、了承した。


「どれ、全員居るんだ。

試合でもしようか?」


ニコリと言うと皆びっくりする。


「チッ、

しゃーねぇなぁ。

山南さん、久しぶりにやろうぜ?」


土方は、竹刀置き場に行き竹刀を2本取ると、1本を山南に投げニヤリと笑った。

山南は、苦笑しながら、竹刀を受け止めた。


「私じゃ、相手になるか…

お手柔らかに頼むよ?」


「じゃあ、一君は私と殺りましょ!」


沖田は木刀を取ると、凄い速さで斎藤に投げつけた。

パシッ

「…フゥ。

仕方ない…」

そう言いながら、クスっと笑い道場に歩いて行く。