それからしばらくハシャギ、落ち着いたところで、各部屋、風呂やトイレ、2階の事務所を案内した。
2階の事務所は既に設備が出来てる事に皆驚いたが喜んでいた。
粗方案内が済むと、全員に事務所と3階の家の鍵を渡して、また3階のリビングに戻ってきた。
「すげぇな…
しかし、金はどうすんだ?」
全員が落ち着くと土方が暮らすなら、と聞いてきた。
「…部屋代は要らんな。
ビルと土地は私のだし。
諸費用の割り勘くらいかな?
事務所のは、軌道に乗り次第徴収。
しばらく給料無しだな。
貯金がなければ、私が立て替えやる」
「なッ!!」
「しばらく生活の面倒も約束内だ。
甘んじないで、馬車馬のように働いてくれ。
いや…働け」
「…」
土方は、養うと言われては顔をしかめ、馬車馬と聞いて唖然とした。
「分かったよ!じゃあ引っ越しの準備に行くか…」
全員が、土方の言葉に席を立つ。
「あぁ、それから…
私から祝いを各部屋に置いておいた。
仕事着と、道具だ」
振り返ると、少し顔を赤くし自室に戻る紅妃の姿があった。
