紅妃の歓迎会以来、特に何も無く芹沢達の問題と、過激派浪士意外には落ち着いた日々が続く。


「しかし…

紅妃さんも随分イケズですねぇ」


ズズズと茶を啜る沖田。


「だから…


仕事はどうした…総司よ」


スパーとタバコを吸う紅妃。


「…


てめぇら…




仕事しやがれよッ!!」


ダンッ!!


2人が和む部屋の主の土方がキレた。

執務中の机に両手を叩きつけた。

そんな土方を何のそのと、怯む事無くのんびりし続ける。


「えー」

「めんど…」


「チッ」


こんな2人に何を言ったところで無駄。


土方は舌打ちすると、紅妃のそばのタバコ台の近くに行き、タバコを吸い始めた。


「もうすぐ6月ですねぇ」

「あぁ…」

「大阪ですねぇ」

「そうだな…」

「乱闘ですよねぇ…」

「………」


適当に相づちを打っていたが、沖田がしつこくこれからの事を言うので、流石に紅妃も先が読めた。


「行きますよね?」

「行かん」


キラキラと無邪気に笑って、同行しろと言った沖田に速攻で否と紅妃は拒否った。


「えーッ!!

何でですか?!」

「めんどい」


考えて見て欲しい。

未来とは違い、京から大阪まで電車で数時間では無く、徒歩で数時間、否、半日かかる、否、下手をすれば1日くらいかかる。
本当に冗談じゃない。


「あ…」


沖田と紅妃が言い争っていると、土方は思い出した様に声をあげる。

土方が、ニタリと紅妃を見ると、紅妃と沖田の顔がひきつった。


「おめぇ、大阪行きだ」