「しょーがないじゃん.......いきなりだったんだもん.......」


あの時の伊織の目は、もう”オニイチャン“の目じゃない。


1人の”オトコノヒト“なんだ───.......


それをひどく実感させられた。







その頃から、私の中の歯車は、回りだしたんだ。


あなたがくれたフレンチキスは、後悔だけを残して。


私は、暗い部屋の中で


そっと唇をなぞった。