黒くて背中くらいまである長い髪。
このせいで私は昔から「暗い子」だと思われてきた。
でも実際の私は「暗い子」なんかじゃない。
やりたいことだっていっぱいある。
友達と遊びに行ったり、一緒にお泊りしたり、ケンカしたり、泣きあったり。
そして恋をしてみたり―――――――。
昔お父さんにこんなことを言われたことがあった。
「亜矢は三つ葉のクローバーと四葉のクローバー。もらうならどっちがいい?」
世間なら誰もが四葉のクローバーと言うだろう。
しかしお父さんは―――――
「お父さんだったら三つ葉のクローバーだな。四葉のクローバーはめったに見つからないから、みんなに大人気だけど、三つ葉はいっぱいあるから誰も見向きもしないだろ?でもね、見向きもされなくても三つ葉は一生懸命生きている。誰も何もしてくれなくても寂しくても生きている。亜矢にはこうゆう子になってほしいな。」
と言った。
その頃の私はあまり意味がわからなかったけど、
「三つ葉のクローバー」とゆう言葉が大好きになった。
そうして私はこの春
高校生になった―――――
