「・・・で、どうやって帰るわけ?」

「・・・こっそりと桃ん家行こうか?」

「んじゃ・・・まずはこっそり・・・」

そろっーと、千津と麻里ちんの横を通ると・・・気づかれた。

「・・・お前ら何してんの?」

「何って~・・・ねぇ?これから留羽斗と遊ぶんだよ。だよね?」

「そうそう!みたいDVDがあってさ・・・」

「・・・俺も行っていい?」

「は?だって・・・麻里ちん・・・」

「もういい。今日は話せない。」

「ちょっと!それは無いって。麻里ちんとちゃんと話したほうが『・・・もういいんです。』

「麻里ちん?」

「・・・先輩は桃実先輩と居たほうが楽しそうですし・・・」


そういって麻里ちんはいなくなった。


とりあえず、うちで3人遊ぶ事になったんだけど・・・空気が重たい。・・・そんな空気をかえるのは、いっつも・・・

「桃~。ジュース~。んで、千津の話聞いてやろうぜ。」

留羽斗なんだよね。だから留羽斗はこういう時、すごいいいんだよ。

「分かった。んじゃ、ジュース持ってくるから。」

それで、私はジュースを持ってきて・・・なんとなく千津が喋りだした。

「・・・麻里さ、浮気してたっぽいんだよ。」

「・・・麻里ちんが?」

「・・・俺さ、学校に合格してからも全然遊んでやれなくて・・・、でも会ったら会ったらで、そこまで楽しいって感じでもないしさ・・・」

下を向きながら千津は言った。

「そりゃ・・・確かに俺が悪いのかもしれないけどさ・・・麻里は俺のことわかってくれてると思ってた。麻里と遊んでても桃実の心配とかしてたし・・・ドタキャンした理由が桃実でも全然何も言わなかったんだよ。なのに・・・今日に限ってあんな・・・」

「・・・それはお前が悪いんじゃねぇの?」

留羽斗がボソッと言った。

「・・・確かにさ、お前と桃が仲いいのはみんなが知ってる。事実、俺もお前らの中に入り込めないこともある。だからお前は桃のこと分かってるだろうし、桃も千津の事わかってんだろ?・・・でもさ、麻里って子はずっーと一緒にいた桃とは違う子なんだぞ?何でも分かってくれるのは桃で、その子はお前の事まだなーんにも、わかってないかもしれないぞ?そんな子にさ・・・分かれって言ったって無理な話なんだよ。それに、もしかしたらその子浮気してないかもしれない・・・そこはちゃんと確認したのか?」

留羽斗は千津のほうを向きながら一生懸命に喋っていた。