強がり男子

「あ、花~~♪」

「げ」



 お兄ちゃんじゃん……。





 無駄にイケメンなお兄ちゃんは一緒にいると目立つ。




「オレンジジュース買ったの?」

「あ…うん」

「そっちは…彩芽ちゃんに?」

「そうだよ」

「俺が渡す♪」




 え? なんで。




 ほんのり赤いお兄ちゃんの頬。





「え…お兄ちゃんもしかして…」

「ん? ダメか?」

「いいよ!? どーぞ」



 お兄ちゃんに彩芽にあげるつもりだったカフェオレを渡す。




「彩芽、今フリーだよ」

「マジ!?」



 わかりやすいほど食いついてきた。





 お兄ちゃんに好きな人が出来るなんて嬉しすぎる。





 ただ私に接するみたいに接したら終わりだ。