「花ぁ~!! おっはよ~」

「ん」



 ソーセージを口にくわえながらお兄ちゃんに返事をする。





「花がいつもより可愛い!!」

「……なんで嬉しくないの」




 この人に言われると全く嬉しくない。




 むしろ悪寒が……。





「行ってきます…」

「行ってらっしゃ~い」



 ママに言われて鞄を持って家を出た。





 お兄ちゃんはまだスウェットだったから当分こないだろう。






 学校に着くとまだ静かな教室。



 あ、1人…いた。




 いつも静かなイメージの中島 夏樹君。



「おはよう」


 後ろから声をかけると驚きもせずに振り返る。