強がり男子


 *一週間後*


 朝、教室に入ろうとしても…手は震えてる。




『あー…好き』



 奴の声がフラッシュバック。




 最近毎日これだ。




 恋って楽しいものだと思ってた。





 今まで散々奴のことを悪く言ってたけど…今思うと完璧だ。





 意地悪なところもあるけど…優しくて…気が利いて。





「なんで…こんなことになっちゃうの…」

「入らねぇなら邪魔」

「うわぁ!!!」





 後ろから急に声をかけられて目の前のドアに勢いよく頭をぶつける。






 ごんッと鈍い音を立てて気を失った。