さすがに次の時間までサボるのはまずと思って仕方なく教室に戻る。




「花…大丈夫なの…?」

「あ、彩芽! 平気平気。目にゴミが入って…」




 教室に入る前にいつもの私に戻る。






 何があっても…私の絶対条件だ。





「そう…?」



 心配そうな顔で私の顔色をうかがう彩芽。





 やっぱり平然とした顔で女の子と話してる奴を見ると好きなんだと実感する。






「ドキドキ…してる……」




 避けられてるのにドキドキしてるって…それ以上の嬉しいことはない。




 今の私にとって最高だと思う。





 これ以下がない。




 そう思うしかなかった。