ボーっとしていた頭を戻して少しだけ奴の会話に耳を傾けた。




 なんか気になるんだもん。





「…好き?」

「あー…好き」

「私も好き―」




 ――――――え?






 ちょ…今の………何?





「………は、花!?」





 自分の席に座っていた彩芽が駆け寄ってきた。




 何? 好きって……。




 さっきの時間サボっていたこと前の奴なら必ず話しかけてきて「どうした?」って言ってくれてた。




 ちょっとは関心もあった。





 何よ、今は。