もうすぐベルが鳴りそう。




「どうしたの?」


 冷たいオレンジジュースを渡されてベンチに座る。




「彩芽は恋したことあるよね?」

「現在進行中よ」

「……どんな気持ち?」

「へー? 恋したんだ? 花がねぇ…」



 彩芽が持っていたコーヒーを開けて一口飲む。



「話してるとすっごいドキドキするし…予想外な発言されるとパ二くっちゃって…」

「相手は……神山か」

「え!? なんでわかるの!?」

「…花は分かりやす過ぎる。神山も鈍感よね~」




 はははっと笑った彩芽は私の頭を撫でた。





「これって恋なの?」

「そうよ」




 そんなハッキリ言われちゃうと……。





 どうしていいのか分からない。





 私はここ最近あったことを全部話した。