強がり男子

 学校に着くと奴が親しそうに女の子と話してる。




 珍しいな……。




 昨日のことがあったからか少し意識してしまう。





「おはよ」

「………はよ」



 いつもより冷たく返された挨拶。



 一瞬こっちに目を向けた奴だけどすぐにさっきまで話していた女の子のほうを見る。






 私は何も感じないふりをしながら席に着く。








 …なんでこんな複雑な気持ちなの?




 …なんであの子に対してこんなイライラしてるの?





「彩芽…」

「何?」


 自分の席でぼーっとしてた彩芽のところへ行く。



「…うー」

「……1時間目サボろっか」



 彩芽に手を引かれて屋上に来た。