強がり男子

「何か食ってくか?」

「空牙兄ちゃんお腹空いてるの?」

「んー…微妙。大学からそのまま来たから」




 空牙兄ちゃんはバスで大学に通ってる。



 高校前のバス停で降りたらしい。





「花もバスで通えばいいのに」

「運動になるじゃん! ウォーキングで運動しないと他に何も出来ないでしょ?」

「花に限るな、それは」




 空牙兄ちゃんみたいな人がタイプだったりする。





 さすがにきょうだいは却下だけど。





 柊お兄ちゃんはウザい。




「あ、さっきさ…すっげぇ1人に睨まれてたんだけど…誰?」

「へ?」

「黒髪の長身男で…女に囲まれてた」



 1人しか浮かばないのは私だけだろうか…。




「思い当たる奴いるんだ~?」

「まぁ……でもそれは空牙兄ちゃんが睨まれてたんじゃなくて私が睨まれてたんだと思うけど」

「へぇ?」



 何かを確信したように笑った空牙兄ちゃん。




 何よ~…。