「ぇ……?」



 気がつくと温かい所にいた。




 見上げると平然とした顔でどこかをみてる奴の顔がすぐ近くにあった。





 ……抱きしめられてる?





 そう思ったとき



「泣き終わるまでな。存分に泣け」




 まさかこんな奴に…慰められてんの?





 そう考えると恥ずかしくなってきた。





「体かてぇよ。力抜け」



 体につい力が入ってしまう。





 それに周りの目線が気になる。





 ここは学校の正門前であって…さすがに先生くらいしか残ってないかもしれないけど…。




 細かいことを気にしていると自然と涙が止まった。





「ん、じゃあ帰るか。家どっち?」

「あっちだけど?」



 そう言ってさっき私たちが走ってきた方向を指す。