「まぁ…柊も頑張れよ」

「ん」



 あ、そっか!!



 お兄ちゃんは彩芽が好きだったんだっけ。





 妹としても全力で応援させてもらうよ!!







「じゃーな」



 教室の前までお兄ちゃんは一緒だった。





「怜斗」

「ん?」



 やっぱり少し前を歩いている怜斗は私が呼ぶと振り返る。




「お兄ちゃんの好きな人知ってるの?」

「んー…知ってる」

「応援しなきゃね!!」

「町田…だっけ」



 なぜか複雑そうな顔をした怜斗は彩芽の名前をだす。



「そうだよッ。2人お似合いだよね~」




 椅子に座って準備をしながら怜斗と話す。