「あ、母さんが泊まってく?って」


 空牙さんが俺にそう言った。



「いや、もう帰りますよ。さすがに悪いです」


 俺がそういうと空牙さんは「そっか」と笑った。




「じゃあ私送ってくるッ!!」

「え?」


 こいつは今、なんと言ったのか。




「私、怜斗送ってくるね♪」

「何言ってんの? 花が俺を送ったら、花は誰が送るんだよ」

「え? 別にいらなくない?」



 何言ってんの?みたいな顔をした花は笑いながら立つ。



「花は家にいなさい」


 空牙さんにそう言われて?マークでいっぱいだ。




「じゃあ花の家の前まで送ってもらっていい?」



 俺は花にそういうと嬉しそうな顔で「うん!」と言った。






 花の両親に挨拶をして家を出た。

 
 外まで花のおふくろさんは出てきてくれた。




「またいつでも来てね」

「あ、はい」

「花、怜斗君送らなくていいの?」

「…大丈夫です」




 花はお袋さん似らしいな。