強がり男子

「ちょっといい?」


 お兄ちゃんの冷たい笑み。



 …ダークなんだけど、どうしたらいいでしょうか。





「え、俺?」



 怜斗は自分に指をさす。



「あぁ、神山 怜斗君。君だよ」




 そう言ってお兄ちゃんは怜斗をどこかに連れて行った。




「あ、花? 今、こっち来ちゃだめだよ」

「えー…あ…うん」




 お兄ちゃんがキッチンを出るときにそう言った。




「あーあ…怜斗君、ヤバいんじゃない?」

「あは」


 空牙兄ちゃんは唐揚げをつまみながら苦笑い。



「怜斗君って言うの? ピッタリねぇ…」

「母さん、空気読もうよ」



 お父さんにそう言われてお母さんはきょとんとしてる。