強がり男子

「花~、入るぞ~」


 ちょうど、空牙兄ちゃんが入ってきた。




「お、彼氏出来たんだ?」

「う…ん…」




 気まずかったから少し助かった。




「へぇ…。花、気が抜けないだろ?」


 空牙兄ちゃんが怜斗に向かって聞いた。




「そうっすね」

「ちょっとー」



 空牙兄ちゃんと怜斗は気があったのか、一緒に話してる。





 私は2人をおいてキッチンに入った。





「あれ、彼氏君は?」

「上で空牙兄ちゃんと仲良く話してる」

「へぇ。空牙がねぇ…」

「何か手伝うことある?」

「もうすぐ出来るからいいわよ」



 そう言われてキッチンのテーブルを見るとだいぶ料理も乗っている。




「本当だ…おいしそ」

「彼氏君と空牙呼んできて~。パパももうすぐ帰ってくるわ」



 ケータイを見たお母さんは鼻歌を歌いながら言う。