強がり男子

「ここでいいよー」

「途中でこけそうなんだけど」

「怜斗が?」

「ちげぇよ…」



 主語をつけてよ。



 私のコト? 怜斗のこと?





 結局家の前まで送ってもらった。




「じゃな」

「うん、ありがと」



 手を振って怜斗が歩いて行くのを見送る。




「早く中に入れ」

「なんでー」

「なんでも!!」



 3歩くらい歩いたところで怜斗が止まってそういう。



「あら、あれ…もしかして花の彼氏?」

「げ。お母さん!!」




 ちょうど家の中から出てきたお母さん。