初恋の実らせ方

状況が掴めず、一瞬間を置いた後、彩は声にならない悲鳴を上げながら英知から後ずさった。


「エッチ!」


腕を組むように胸を隠しながら英知を睨む。


英知はべーっと舌を出すと。


「ちっげーよ。
エッチじゃなくてエイチ。
いい加減に幼馴染みの名前くらい覚えろよな」


彩はブラを拾い、後ろ手に持って英知から隠しながら怒って言った。


「そうじゃなくて、変態って言ったの!」


「男はこれくらいで正常です!」


「嘘だ!」


英知はともかく啓吾がそうだとは思えないもん。


「嘘じゃねぇよ。
欲を言えばもうちょっと大きい方が好み」


英知が両手をまじまじ見ながら言ったので、彩は側にあったくまのぬいぐるみを投げ付けた。