もちろん彼女を起こす気なんてさらさらなくて。
ただ、触りたい衝動に駆られただけ。


彩の抜けるように白い肌は柔らかくってあったかい。


一向に起きる気配のない彩に、英知のいたずら心が沸き上がる。


「起きないとチューするぞ」


英知が彩の唇をつつきながら、まんざら冗談でもなくそう言ったとき。
彩はようやく重い瞼を開いた。


「よ、おはよ」


英知がそう言うと、彩は見る見るうちに大きい目をさらに大きく見開いて、最終的にかなり大きな悲鳴を上げた。