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「ねー。
何でこの人、四番って呼ばれてんの?
背中に一番って書いてあるのに」
それは彩がまだ小学生だった頃の夏休み。
テレビで高校野球を見ていたとき、アイスをかじりながら英知がつぶやくと、
「背番号はポジションを表してんの。
ピッチャーで四番打者ってことだよ」
彩たちの隣で漫画を読んでいた啓吾が教えてくれた。
「さっきからこの人ばっかり映ってるね」
彩は目を輝かせて、テレビに映し出される選手を見る。
「カッコイイねー。
大きくなったら野球選手のお嫁さんになりたいなー」
彩の言葉に、隣の英知が立ち上がった。
「じゃあ僕もなる。
エースで四番」
そう言ったかと思うと、食べ終えたアイスの棒を振りかぶってごみ箱に投げる。
コツンという音がして、棒はごみ箱に入った。
「バーカ。
お前はサッカー選手目指すんだろ?」
啓吾が呆れたように言うと、
「サッカー辞めるもん。
だから彩ちゃんは僕のお嫁さんね」
英知はビー玉のようなキラキラ光る目で、彩を見つめた。
「ねー。
何でこの人、四番って呼ばれてんの?
背中に一番って書いてあるのに」
それは彩がまだ小学生だった頃の夏休み。
テレビで高校野球を見ていたとき、アイスをかじりながら英知がつぶやくと、
「背番号はポジションを表してんの。
ピッチャーで四番打者ってことだよ」
彩たちの隣で漫画を読んでいた啓吾が教えてくれた。
「さっきからこの人ばっかり映ってるね」
彩は目を輝かせて、テレビに映し出される選手を見る。
「カッコイイねー。
大きくなったら野球選手のお嫁さんになりたいなー」
彩の言葉に、隣の英知が立ち上がった。
「じゃあ僕もなる。
エースで四番」
そう言ったかと思うと、食べ終えたアイスの棒を振りかぶってごみ箱に投げる。
コツンという音がして、棒はごみ箱に入った。
「バーカ。
お前はサッカー選手目指すんだろ?」
啓吾が呆れたように言うと、
「サッカー辞めるもん。
だから彩ちゃんは僕のお嫁さんね」
英知はビー玉のようなキラキラ光る目で、彩を見つめた。

