口に出した瞬間、心の中で絡まっていた何かが解けたように、急に涙が溢れて止まらなくなった。
そう、今なら、英知にキスされたときに嫌じゃなかった理由が分かる。
呆れるほど単純なことだった。
英知が好きだから、キスが嫌じゃなかったんだ。
英知が好きだから、デートで急に怒り出した彼に置いて行かれて傷付いたんだ。
告白されたときあんなに胸が痛いほど高鳴ったのも、構うなと言われたことが悲しかったのも、全て英知のことが好きだったからなんだ。
「―――みたい、じゃなくて好きなんだろ」
啓吾は再び大きなため息を吐いて彩から手を離す。
「そんなん、分かってたよ。
何で彩が分からないんだよ…」
そう言った啓吾はいつも通りで、もう怖くなかった。
呆れたように笑いながら、観覧車の外を見てる。
いつの間にか一周が終わろうとしていた。
そう、今なら、英知にキスされたときに嫌じゃなかった理由が分かる。
呆れるほど単純なことだった。
英知が好きだから、キスが嫌じゃなかったんだ。
英知が好きだから、デートで急に怒り出した彼に置いて行かれて傷付いたんだ。
告白されたときあんなに胸が痛いほど高鳴ったのも、構うなと言われたことが悲しかったのも、全て英知のことが好きだったからなんだ。
「―――みたい、じゃなくて好きなんだろ」
啓吾は再び大きなため息を吐いて彩から手を離す。
「そんなん、分かってたよ。
何で彩が分からないんだよ…」
そう言った啓吾はいつも通りで、もう怖くなかった。
呆れたように笑いながら、観覧車の外を見てる。
いつの間にか一周が終わろうとしていた。

