「ほら、お弁当持って屋上行くよ?時間なくなっちゃう」


「………はぁーぃ」



今はお昼休み。桜子と屋上でお弁当を食べるのが日課。

「おぉぅっ、まだ少し寒いな〜」

「ほんとだぁ」

季節はまだ5月に入ったばかり。風が少しふいていて肌寒かった。


そのためか、見た感じあたしたち以外誰も来ていなかった。

「でも日が出てるし、いっか。凛、早く食べないと」

「今何時?って、あと10分しかない!!やばっ」


急いでお弁当を食べてたから、あたしたちより先に来ていた人の存在に気づかずにいた。