「んじゃー俺帰るな」

「うぇーぃす。ばいばーい」

さっききた道を帰ってく葵。


今思えば、葵は小さい時から随分と変わったんだなぁ。

「たーだいまぁ」

「おかえりー」

家に入るとテレビゲームをしてる弟の庵(あん)がいた。

中3の庵は、受験生だから部活は引退していて帰りが早い。

「ねーちゃん今日は遅かったねー」

「友達と遊んでたのー」

「そっかー」

あたしは自分の部屋に行って、制服も脱がないでベッドに倒れ込んだ。



背も、声も、髪型も。

あたしの知ってる葵のじゃなかった。


ちょっと悲しいなーなんて。